『チェンジリング』 [Cinema]
監督:クリント・イーストウッド
CAST:アンジョリーナ・ジョリー ジョン・マルコヴィッチ
2008年 142分
*あらすじ*
1928年。ロサンゼルスの郊外で息子・ウォルターと幸せな毎日を送る、シングル・マザーのクリスティン。ある日、急な仕事が入ったため、ウォルターと映画を観に出かける約束をとりやめ、クリスティンは、職場へと向かう。夕暮れ時に帰宅するが、家で留守番をしていたはずのウォルターの姿はどこにも見当たらない。
誘拐かそれとも家出か。理由がわからぬまま行方不明の状態は続き、クリスティンは眠れない夜を過ごす。そして5ヶ月後、息子が発見されたとの報せを聞き、クリスティンは念願の再会を果たす。だが、彼女の前に現れたのは、最愛のウォルターではなく、彼によく似た見知らぬ少年だった・・・。
*コメント*
チェンジリングとは、「取替え子」という意味。実話をもとにしたストーリーだとは、信じ難い物語です。 腐敗しきった警察組織と不屈の精神で闘う女性、クリスティン。アンジーの見事な演技で、息子を想う母親の悲痛な叫びが、胸を突き刺します。
中盤から、凍りつくような犯罪と非情なまでのクリスティンの逆境が複雑に交錯しながらも、ウォルター失踪事件の真相は混沌としていきます。
単純なメロドラマでもなく、やみくもに恐怖を煽るでもない、まったく無駄が無く、そして過剰な仕掛けも無い、イーストウッド監督ならではの卓越した演出は秀逸です。緻密な時代考察をふまえた映像も素晴らしい!!
クリスティンは、果たして息子と再会できるのか・・・・。ラストシーンまで、釘付けになることは、間違いありません。
コメント 0