私のパリ、私のアトリエ [Art]
毎年、金木犀の香りが漂う頃、誕生日を迎える私。。。
今年の誕生日は、モノではなく美術館訪問を自分へのプレゼントにしました。
訪れたのは、こちら。
箱根のポーラ美術館です。 http://www.polamuseum.or.jp/exhibition/01.html
途中、バスの車窓から富士山がきれいに見えて、なんかとってもいい気分でした。
ポーラ美術館に着いたのが午前11時ごろで、早起きのせいでお腹もすいてたし、 ちょうど団体客が入館してきて、ものすごく混雑しそうな様子だったので、 作品鑑賞は後回しにして、まずは腹ごしらえ♪
館内のレストランに行くと、一面ガラス張りで、箱根の緑と青い空が眺められる とっても居心地の良い空間でした。
テーブルに飾られたバラの花もキレイ。
地鶏の香草パン粉焼きをチョイスして、ちゃっかりランチビールも戴きました
さて、肝心の企画展ですが、
もう、本当に贅沢な内容でした。
だって大好きなフジタの大好きな作品がズラ~リ並んでるんだもん。
嬉しすぎて、クラクラ目眩がしそうでした・・・(笑)
この作品は、額縁もフジタが制作したといわれているので、 額縁もじっくり鑑賞しました。
フジタがモノづくりを心から愉しんでいたことが伝わってくるようで、 しばらくこの作品の前から離れられなかったなぁ。
誕生日って、不思議な絵ですね。 手前にいる子供たちのほうが小さく描かれてるからかな。
フジタの描く子供たちは、無表情で現実離れした宇宙人みたいで、 ちょっと怖いんだけど、でも可愛いなと思ってしまいます。
「猫を抱く少女」は、肌の色が不気味なほど黄色くて、それとは対照的に 「少女と果物」は、透明感のある鮮やかな色合いで、どちらも印象的でした。
フジタがこの作品を描いたのは、75~76歳のころのはず。 その高齢で、こんなに細やかで瑞々しく、心躍るような作品を描いたなんて、 信じられらない想いです。
ポーラ美術館は、今年の2月と8月に、 「小さな職人たち」のタイル画シリーズを新たに購入していて、 今回販売されている図録にも掲載されていない作品がたくさん展示されていました。 会期延長後のこの時期に行ったのは、ある意味お得だったかなって思います。
ミュージアムショップでも、いろいろお買いものしました。 ふだんは、あまりこういったグッズを買わないんですが、今回は特別。
「誕生日」は、額絵シートも購入。
我が家にいるフジタのジゴレットちゃんの隣にでも飾ろうかな??
箱根への道中、改めてこの本を読み直して、またまたパリに行きたくなってしまいました。
晩年を過ごしたヴィリエ=ド=バルクの家は、今でも公開されているのかな?? 公開されているのなら、一度は行ってみたいなと思います。
はぁ~、やっぱりフジタはいいです。 出来ることなら、「少女と果物」にも我が家にお越しいただきたいものですが、 叶わぬ夢だなぁ・・・。
愉しみな企画展 [Art]
このごろ、急に秋めいてきました。
このところ、なにかとバタバタしてましたが、来月はちょっとひと息つけそう。。。
なので、久しぶりにあちこち美術展に出かけようと思ってます。
まずは、来月初旬に箱根へ・・・。
大好きなフジタの作品が、一挙に鑑賞できる企画展です。
これはもう、楽しみで、楽しみで、仕方ない。
美術館そのものも、素晴らしい建物だそうですし、 常設展やレストランも充実しているみたいなので、美味堪能もしながら、 たっぷり5~6時間は滞在しようかと企んでまする。。
そして、もうひとつはコチラ。
酒井抱一は、知性溢れる構図や緻密で、繊細で、洒脱な色遣いが大好きな絵師。
光琳への憧れ・・・。
時空を超えて、天才絵師の作品が繋がるさまを しっかり観たいと思います。
そして、最近購入したこの本。
食欲と芸術の秋にふさわしい1冊でしょ。
この中から、何か作れそうなものがあれば、久々に料理もしてみよっかな~。。。
新たな芸術監督 [Art]
つい先ほど、Eテレで観た番組で、熊川哲也さんが、 オーチャードホールの新芸術監督に就任したことを知りました。
哲ちゃん・・・
やっと、念願の”箱”を手に入れたんだね。
「おめでとう!!」
就任期間は2012年1月~5年間
来年2月上旬の杮おとしは、K-Balletの『シンデレラ』だとか。 わぁっ!これ観たい!!チケット取れるかな??
関連記事コチラ↓
http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/archives/51703064.html
【踊り子】から【アンリオ夫人】へ [Art]
ギラギラと真夏の太陽が照りつけるなか、行ってまいりました。
今日本初公開となる作品が数多くあるということで、新鮮さ、ワクワク感でいっぱい。。
展覧会公式HP → http://www.ntv.co.jp/washington/index.html
実は私、絵を観るのはとても好きですが、時間をかけてじっくり鑑賞するタイプではありません。 どちらかというと、さらっと流しながら観る中で、気になるもの、 アンテナにピンとひっかかるものを感じると、たっぷり時間を費やす・・・ というか、その作品の前から1歩も動けなくなるのです。
今回、私の心に響いた作品がコチラ。
【踊り子】1874年 ルノワール(142.5X94.5cm)
子供のころから、何度となく画集で目にしてきた【踊り子】ですが、 実物を観るのは、はじめてで、想像よりも大きかったので、ちょっと驚きました。
背景に溶けてしまいそうなほど柔らかなチュチュの色合いに、釘付けに。。。
スゴイ。。。
美しすぎて、言葉にならない。。
この絵のモデルは、オデオン座の舞台女優のアンリエット・アンリオ。 ルノワールお気に入りのモデルだったようですね。
この絵が描かれた2年後、ふたたび彼女をモデルに描いた作品がコレ。
昨年も、この作品を観ましたから、1年ぶりの再会ですが、いつお会いしても、美しい御方です(笑)
ルノワールは、私の母が大好きな画家。 この絵を 実物の絵を母にも、見せてあげたいな・・・。
若沖ミラクルワールド [Art]
若沖好き、日本画好きにはたまらない、 四夜連続のスペシャル番組が、ついに始まりました。
<放送予定> BSプレミアム
4月25日(月)午後9:00~10:29 「第1回 色と光の魔術師 奇跡の黄金の秘密」
江戸時代に驚異の細密画を描いた伊藤若冲(じゃくちゅう)。その魅力を探る第一回。 皇室の名宝「動植綵絵」に秘められた色彩マジックとは?
4月26日(火)午後9:00~10:29 「第2回 命のクリエイター 超細密画の謎」
江戸の天才絵師・伊藤若冲の魅力に迫る第二回は、皇室の名宝『動植綵絵(どうしょくさいえ)』に 描かれた圧倒的な生命力の秘密を解き明かす。
4月27日(水)午後9:00~10:29 「第3回 千年先を見つめた絵師 ボーダレスJAKUCHU」
江戸の天才絵師、伊藤若冲の魅力を徹底解明する第三弾。8万6千個の小さな升目で描かれた 前代未聞の屏風から、若冲の意外な国際性を探る。
4月28日(木)午後8:00~ 9:29 「第4回 黒の革命 水墨画の挑戦者」
いま人気急上昇中の江戸時代の絵師、伊藤若冲の魅力に迫るシリーズの最終回。若冲は、水墨画で、だれも真似のできない技法を極めた。若冲が目指した“黒”の革命とは。
第1回の放送を観て、想像以上に充実した内容に驚きました。 マクロレンズが捉えた「裏彩色」など若沖の高度な色彩表現技法は、まさに天才のなせる技。
--- 美は細部に宿る ---
女優 中谷美紀さんの落ち着いた語りが心地よく、若沖の作品に秘められた
さまざまな技法をじっくりと味わえる番組です。
第1回目を見逃した方も、ぜひ今夜からチェックしてみてください。
地理学者に、会いに行く。 [Art]
震災が起きてから、仕事の性質上、いつもの3倍くらい忙しくなってしまった私。 ようやく久々の休日がとれたので、本日はBunkamura ザ・ミュージアムへ。
楽しみにしていたのですよ。この御方の来日を・・・。
会場に到着すると、予想以上の混雑ぶりで、妙に嬉しくなりました。 私自身、今自分にできることは節電協力と買占めしないことと、募金かなと。 あとは、いつもよりもマメに同居人の姪っ子にメールすることだったり、 友人知人で生活必需品の欠品で困ってれば、私が持ってるストックを譲ることだったり・・・。
それ以外は、自分や周りの人たちのメンタルを守る為にも、 なるべくフツーの、いつもの生活をしようと思っているので、 こうして美術展に足を運ぶ人の多さを知ると、嬉しくなるのです。
ちなみに、Bunkamuraザ・ミュージアムでは、しばらくの間、開館時間を短縮していて、 最終入場時間を16時半に変更しているようなので、お出かけになる方は、 当日の開館時間をご確認なさることをお薦めいたします。
展示室に入って、まず驚いたのが色の鮮やかさ!
『楽園でのエヴェの創造』1630年代後半 ヤン・ブリューゲル(子)
特にブルー系、グリーン系の色の鮮やかさには驚きました。 保存状態がよいのか、修復のなせる技なのか、とにかく細部にいたるまで、クッキリと美しいんです。
次に驚いたのが、コチラ。
え!?マイケル??
いえいえ、これは1650年に描かれたバーレント・ファブリティウスという御方の自画像でございます。 そういえば、昨日のSKOSにも、ついにマイケル・ジャクソンの曲が登場してましたね(笑) 天国に召されてもなお、神出鬼没な御仁ですね~。
さて、会いたかった御方、地理学者さん。
フェルメールの作品は、あまり大きなサイズがないので、 この作品の前は、人だかりが出来ていました。
青い衣服の質感、画面右側にたっぷり空間をとった構図、窓からさす光を受けて、 何かひらめきを覚えたような表情。 緻密で、知的で、フェルメールらしい静寂美に溢れる作品でした。
私が今まで実際に本物を観たフェルメール作品は、まだほんの6~7点ですけれど、 地理学者はその中で、もっとも充実した作品な気がします。
会場の外で観たチラシによると、この冬、手紙をモティーフにしたフェルメール作品が、 数点来日するそうな。
これは絶対、見逃せませんね。
セーヌの流れに沿って [Art]
仕事帰りに、ブリヂストン美術館へ。
本展は、セーヌ川流域を5つの地域に分け、それらを描いた印象派の作品を中心に、 19世紀半ばから20世紀にかけての作品群を集めた展覧会。
日本人画家たちの渡仏作も豊富で、大好きなセーヌ、そして大好きなフジタの作品にも 出逢えるとあって、楽しみにしていた企画展なのです。
今回の出品リストは、ゴージャスすぎてクラっと目眩がしそう。。。
シスレー、ピサロ、シャガール、シニャック、ヴラマンク、ルソー、そしてモネ・・・ 錚々たる画家たちが、腕をふるって『セーヌ川』」という素材のもつ魅力を それぞれの視点や感性で表現しているわけですから、この企画展は 言うなれば、超一流のシェフ達による『セーヌづくし』という夢のフルコースなのです‼
いやはや、眼福‼
美味セーヌを堪能しているうちに・・・ヤ、ヤバイ。。。 またパリに行きたくなってきた。。。
とりわけ、ポン=ヌフとその向こうに見えるルーブル美術館の光景は、 強烈に私をパリに誘ってくるので、困りものです(^^;)
さてさて、数ある作品の中でも、今回私が特に心惹かれたのは、ルソーとフジタ。
この2枚を並べてみると、フジタがルソーの影響を色濃く受けたことが一目瞭然ですね。
1917年といえば、フジタはロンドンからパリに戻り、一流の画家と認められたくて、 ルーブルに通いつめて、独自の画風を極めようと試行錯誤を繰り返していた時代。
西洋絵画の模倣にならぬよう、セザンヌ、ルノワール、ピカソなど巨匠と呼ばれる画家たちの 技法を敢えて遠ざけるようにしていたフジタですが、彼のこんな言葉が残っています。
-アンリ・ルソーだけには、天真爛漫にはなれません。彼は本物です。-
この作品のフジタのサインには、縦書きの漢字で”日本”の文字が書かれていました。 ルソーへの賛美とともに、日本人としての誇り高きフジタの心が感じられて、 なんだかやけにグッときてしまった作品でした。
そして、本日の1枚。
『サン・ニコラ河岸から見たサン=ルイ島』1888年 アンリ・ルソー
このシックな色合い、うねるような構図から滲み出る懐の深さ、 ぽっかり浮かぶ月のこれ以上ない絶妙な美的配置。
私の中では、「これぞ、セーヌ、これぞ、パリ。」と言いたくなるような絶品でした。
なんと嬉しいことに、この作品は世田谷美術館所蔵なのですね。 今度”パリに行きたい病”にで困り果てたら、 まずは世田谷美術館に出かけることにいたしましょう。
ドガ展 [Art]
本日は、CKW友のyukaさん&mikiさんとともに横浜美術館へ。
日本初公開となる『エトワール』が、今日のメインディッシュです。
でも、その前に、まずは我が胃袋を満たしましょう・・・というわけで、 美術館近くのクイーンススクエア内にある「ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアン」にてランチ。
ランチタイムには、少し早めの12時前に入店したおかげで、 1日10食限定のランチを戴くことができました。 今日は、私と同様、お酒好きなmikiさんが一緒ということもあって、 食前酒にサングリアも注文し、この時点で、すっかり贅沢休日モードに浸る私(ニヤッ)。
メインのチキンの中には、プリプリの海老も包まれていて、しかもリゾット付き! 予想以上のゴージャスなランチに舌鼓を打ったのでした。
さて、満腹りんになった後、いよいよ美術館へ向かいます。
思い起こせばその昔、横浜博覧会が開催された頃に、神戸在住だった私が 横浜在住の幼馴染みの男の子と遠距離恋愛をしてまして、 初めてのデートがここ横浜美術館だったのです。
約20年ぶりの2度目の訪問に、光陰矢の如し・・・とはまさにこのことか、 とまことに感慨深いものがありました。
さて、そろそろ本題に移りましょう。
本展覧会は、ドガの初期から晩年にわたる約120点の作品を集めた大回顧展。
多くの印象派の画家たちが屋外へと題材を求めたのに対して、 室内の人工的な光の効果を追求したドガの独特な世界観が広がります。
ドガの場合、ささっと素早く描かれたような作品にも、モデルの息遣いのようなものが感じられて、 とても魅力的だなぁと思うのですが、これもそのひとつ。 「次は絶対に、私が主役を勝ち取ってみせるわ・・・」 な~んてつぶやきが聞こえてきそう。
さきほどの作品と異なり、まるで写真のように緻密な描写で、今にも唄いだしそうな感じです。 集中して緻密に描く部分と荒くざざっ~とラフに描く部分の差が激しいのもドガの特徴かもしれません。 何かにつけてギャップが好きな私にとって、緻密さと粗さを持ち合わせるドガは、 どうしても気になる画家なのです。
これは、いかにもドガらしい構図。少女たちの屈託のないポーズがなんとも微笑ましい1枚です。 手前の黄色いリボンの女の子ったら、自分の背中をポリポリ掻いてるんでしょうか(笑)
これは、オルセー美術館で撮影したものです。 今回のドガ展にも同じポーズのブロンズ像が出品されていましたが、 チュチュやサテンのリボンの色がすっかりセピア色にくすんでいたので、この写真をアップしました。
晩年、視力を失っていったドガは、絵画制作がままならならず、 創作活動を中断したものと思われていましたが、彼の死後、自宅のアトリエから 多くの彫像が発見され、彼が生涯アーティストとして生きたことがわかったそうです。 このブロンズ像は、生前発表された数少ない彫像作品のひとつです。
それでは、本日の1枚。
一瞬の中にみる永遠の美。
パステルで描かれた作品は、照明による影響を受けやすいので、 照度を落とした薄暗がりの中に展示され、幻想的に浮かびあがるような印象を受けました。
エトワールの美しいポーズ、ゆらめく黒いリボン、画面左下から照らされる人工的な光の効果。 すべてが一瞬の出来事で、その一瞬を見事な構図で描いたドガの傑作です。
今日あらためてこの絵を観て、絵そのものから光が放たれているような不思議な質感に、 ちょっと不気味で妖しげな雰囲気すら感じて、ゾクっとしました。
美しすぎて怖い・・・魔性の魅力を秘めた1枚でした。
怖いほどの美しい作品たちを鑑賞した後は、美味スイーツタイムでしょ。
ハロウィーンにちなんだ期間限定のパンプキンクリームたっぷりなドーナツ。
すごく美味しかったけど・・・あとが怖いなぁ(^^;)
没後120年 『ゴッホ展』 [Art]
金木犀の甘い香りが漂う季節になりました。
芸術の秋、到来!
というわけで、今月からはじまったばかりの 『ゴッホ展 こうして私はゴッホになった』を観てきました。
平日の正午過ぎ・・・ということで、会場内は比較的空いていて、人気画家の展覧会としては、 マイペースでゆっくり鑑賞できる好条件だったと思います。
日本初公開作品を含め、油彩画36点、版画・素描32点のほか、 27歳で画家を志した遅咲きのゴッホが、ほぼ独学で絵画表現を習得する過程において、 影響を受けた画家たち、モネ、ゴーギャン、スーラなどの作品も展示されていて、 オリジナル作品とゴッホの模写(あるいは習作)を比較展示していたのが、なかなか興味深かったです。
ゴッホといえば、ひまわり、糸杉、自画像が思い浮かぶ方も多いと思いますが、 若き日にはミレーなど巨匠たちの版画を模写し、 「白と黒による絵画」と名づけて素描力を鍛えたのですね。
やはり、偉大な芸術は、ある日突然生まれるのではなく、 しっかりと鍛え上げられた基礎力の上にしか現れないものなのだと思い知らされます。。。
さて、今回は印象に残った作品を選びに選んで、3作品ご紹介します。
まずは、ゴッホといえば自画像ですね。
自画像 1887年
「ぼくは100年後の人々にも、生きているかの如く見える肖像画を描いてみたい」 -1890年6月5日付のゴッホの手紙より-
なんという志の高さでしょう。 生前、世に認められることなく不遇の死を遂げたゴッホですが、 この自画像に描かれたまなざしには、彼の崇高な精神があらわれているような気がします。
パリに移り住んで、ドラクロワの色彩理論を実践に活かしていた時代の作品です。
さわさわと風にふかれる麦穂の音が聞こえてきそうな動きのある1枚。
画面中央に飛び立つヒバリからは、爽やかで清々しい印象も受けるのですが、 この作品を鑑賞しながら、ふと思いついて、最近気に入っているピアソラのoblivionを ipodで聴いてみたら、不思議としっくりと馴染んで、個人的に非常に気に入った1枚です。
アイリス 1890年
これはもう、皆さんご存知の有名な1枚ですね。
サン=レミの療養院で描いた作品で、青と黄色の補色対比が強烈な1枚です。 年月を経て、退色が始まっているそうですが、それでもなお、観る者を圧倒する力強さのある絵でした。 花瓶からこぼれおちたアイリスの枝にも、ゴッホの声にならない叫びが込められているような気がします。
いやいや、しかし・・・、 ゴッホをこれだけ一気に鑑賞すると、結構体力消耗いたします。 とにかく、右を見てもゴッホ、左を見てもゴッホ・・・。 んなもん、『ゴッホ展』なんやから当たり前やろ・・・ってことなんですけど、 東西南北ぐるりとゴッホに囲まれると、少々刺激が強すぎるかもしれませぬ。
時空を超えて、100年以上経った今でも、それだけのパワーを私たちに与えるって すごいことですよね。。。
ゴッホさん、あなたは100年後の今も、作品の中でしかと生きていらっしゃいますよ。
****おまけ****
ミュージアムショップにて、あのサダハル・アオキが手掛けたマカロンラスク販売中! マカロン好き、ラスク好きな方は是非。
ブリューゲル 版画の世界 [Art]
400年前のワンダーランドへようこそ。
駅のホームで、このポスターを見かけて、行ってみたくなった展覧会。
ちょうど『展覧会へ行こう!』さんで、チケットプレゼントがあったので、 応募してみたらラッキーなことに当選しまして、単眼鏡片手に鑑賞してまいりました。
コレ、ものすごく面白いです!!
会場入り口で、いきなり奇怪なキャラクターが次々と登場するアニメーションに 心を奪われること間違いなし。どのキャラクターもグロテスクで不気味なんだけど、 どこか間の抜けた愛らしさがあるのです。
とりわけ私が気に入ったのは、『冥府へ下るキリスト』に出てくる”門番”。 勝手に”ゲジゲジくん”と命名しちゃいました。
近づいてよ~く見てみましょう。。。
ちょっとSUUMOに似てる??
会場で一番人気があったのが、「七つの罪源」シリーズ。
その中のひとつ、『大食』。。。。
食べすぎてお腹が裂けてしまったのに、まだ食べる。。。 身につまされる凄まじい光景なのに、なんか可笑しくて笑えるんですよね。
このシリーズのほかに「七つの徳目」シリーズもあるのですが、 罪源シリーズのほうが圧倒的に人気があるのは”怖いもの見たさ”ってやつでしょうか?
さて今日の一枚は、こちら。
『大きな魚は小さな魚を食う』 1557年
この版画をモティーフにしたアニメーション、気持ち悪くてビックリです。 それなのに3回も観てしまう私って、いったい何なんだろ??(笑)
出口近くに怪物スタンプがあったので、美術鑑賞手帖にポン、ポンと押してみました。
最後に、怪物キャラクター大集合のポストカードを購入。
こうして眺めてみると、『アリス・イン・ワンダーランド』に出てくるキャラに似ているような気が・・・。 そういえば、映画冒頭部分でアリスがこんなことを言ってましたよね?
「頭に魚を載せることが礼儀だったら?」 ほぅら、こんな風に・・・。
『聖アントニウスの誘惑』 1556年
ティム・バートン監督もブリューゲル版画を観たに違いない・・・と勝手な想像をしてますが、 時空を超えて人の心をワクワクさせるブリューゲルのワンダーランド、お薦めです。